その後は、眞子さんのこれまでの人生を振り返り、好みの男性は「三浦春馬や佐藤健」だったというエピソードを交えながら、「結婚延期から三年八カ月。眞子さまは、国民の納得や祝福を諦めることと引き換えに、ようやく自由をつかもうとされている」(週刊文春)と比較的穏当な書き方である。

だが、女性セブン(11月21日号)は、「ツイッターではトレンドワードに『国民のせい』が急上昇。なかには『(PTSDは)国民が批判するからですか』『国民のせいにされて悲しい』といった声が上がったのもまた事実だ」と、SNS上の声を借りてチクリと一刺ししている。

新潮は「PTSD公表は言論封殺ではないか」と大反発

女性自身(11月2日号)は「小室圭さん(30)結婚会見で金銭トラブル釈明拒絶『私も被害者』呆れた口実」と、会見前から根拠のない批判をしている。

しかし、週刊新潮(10月14日号)になるとそんな生ぬるいものではない。自らのこれまでの報道を省みるどころか、「PTSD発表は言論封殺ではないか」と大反発しているのだ。

慶事に医師が臨席して「患者の病状」を語り出したのは、「およそ尋常ではなかろう」、「それにしても“誹謗中傷”とは穏やかならざる物言いである」とけんか腰。

さらに、今回の一方的ともいえる“被害申告”には「小室さん母子の存在が見え隠れしてなりません」(秋篠宮家の事情を知る関係者)として、小室圭と毎日スカイプで逢瀬を重ねているうちに、マインドコントロールされたのではないかと憶測する。

「国民を敵視するかのようにも見受けられる結婚直前のお二人は、皇室に致命的な爪痕を残しつつあるのだ」と結ぶ。

小室母子や眞子さんを敵視したような報道を繰り返してきたのは、はて、週刊誌側ではなかったのか。

美智子さまや雅子さまへのバッシングよりも長く激しかった

それでも新潮の怒りは収まらない。精神科医の和田秀樹を登場させて、眞子さんの症状は複雑性PTSDではなく、適応障害だといわせている。

和田の、複雑性は通常のPTSDよりも深刻で、「最も治療が困難な精神病のひとつであり、数年にわたってカウンセリング治療を受けて、ようやく症状が少し緩和される方がいらっしゃるというもの」。世間からの批判が止み、環境が変われば寛解するというのなら、適応障害だというのだ。

和田のいう、安易に複雑性PTSDという診断を出すことで、本当に苦しんでいる患者たちの症状が軽んじられることになりはしないかという危惧は理解できる。

暗い部屋で孤独な少女
写真=iStock.com/xijian
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だが、眞子さんに向けられてきたバッシング報道は、美智子皇后や雅子妃のときに比べても長く激しかったと思う。

そのために生じた精神的なダメージを、その程度はたいしたことではないはずだ、こんなときに持ち出すのは言論封殺ではないかと居直るのは、私には理解しがたい。