されたときの使える「返し」技

とはいえ仕事関係やママ友付き合いなど、切りたくても切れない縁もある。

女性陣にヒアリングすると「会社の先輩から『あなたも女子力磨けば結婚できるよ』とクソバイスされた」「ママ友から『夫が一流企業に勤めてる』『夫にベンツを買ってもらった』と自慢される」といった声が寄せられた。そこで「うるせえな」「だからどうした」と返せればいいが、そうもいかない場面は多い。

そんな時はハート様のように相手の技を無効化するのがおすすめだ(※ハート様/『北斗の拳』に登場するぽっちゃりキャラ。どんな攻撃も吸収する脂肪の塊のような肉体で「拳法殺し」の異名をもつ)

攻撃されてもダメージを受けずにケロリンパとしていれば、「こいつはマウンティングしがいがない」と相手の方が離れていく。

またネズミ返し・スピ返し・右翼返しは、あらゆる場面で応用できる。ネズミ返しは「女子力磨けば〜」に対して「お肌は磨いてますよ! 今こんな石けんを使ってて」とア●ウェイを紹介する。スピ返しは「結婚したいんですけど……神様はどこに導こうとしているのでしょうか……とにかく神に祈ります……」と神を連呼する。右翼返しは「この曲を聞いて婚活がんばりまーす♪」とアイフォンから軍歌を流して縦揺れする。

願い事をする女性
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いずれも相手は「あまり近づかないでおこう」と距離を置いてくるはずだ。それだと悪い噂が立つ、子どもがいじめられると懸念する方は、ナイツ返しはどうだろう。

「夫が○○商事に勤めてる」→「私は村上ショージを目指してる」、「息子が○○中に合格した」→「私はギョウ虫検査に引っかかった」とトークを展開すれば「いい加減にしろ」「どうもありがとうございましたー」と名コンビの誕生だ。

あさっての方向にボールを投げる

要するに、全然別の話をふろうという提案である。

この人は話を聞いてくれると印象づけると、厄介な人を引き寄せやすい。まともに会話のキャッチボールをしようとせず、あさっての方向にボールを投げる練習をしよう。

「ベンツを買ってもらった」と言われたら「ベンツってドイツ車だよね、メルケル首相についてどう思う?」と返してもいいし、「ドイツ軍人はうろたえないッ!」とシュトロハイムの真似をして「ジョジョ読んでる? 何部推し?」と返してもいい(ちなみに拙者は四部推し)。「ドイツといえばシェパードだよね」と、犬の話しかしない狗法眼ガルフ返しもおすすめだワン。

私はマウンティングするのもされるのも嫌いだが、それはイジメや差別を憎んでいるからだ。人に上下や優劣をつけて、自分より下の者や弱い者を攻撃する。それで己の劣等感を埋めようとする。そんな卑劣な人間とは関わりたくないし、俺のグレッチが火を吹くぜ。そんな寸法でやっとりますので、同じくマウンティングに興味のない人々と平和に暮らしている。