慶應卒の人たちが転勤して、会社でのストレスは半分に

反例なら挙げられたのだが、僕は一言「なるほど」とだけ返した。少なくとも、加瀬くんが同じ職場にいる2名の塾員からいじめを受けていたのは事実なのだ。彼の心情を考えれば、その意見がいくらか偏るのは無理からぬことだと思った。

幸いなことに銀行は内部での異動が激しい。行員が特定の客と癒着して悪さをしないように、約3年おきに転勤をさせられるのだそうだ。

休職していた加瀬くんがようやく職場に復帰したときには、彼を執拗しつようにいじめていた人の先輩はすでに別の支店に異動していた。

「慶應卒の人たちが転勤して、ずいぶん楽になったよ。会社でのストレスは半分になった」

やれやれという表情を浮かべながら加瀬くんはそう言った。

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