60歳超になったらすぐに売却して老後資金に
ちなみに、43歳で新たに積立をした分は62歳で非課税期間が終了するので、その分は課税口座に移った後にすぐ売却して老後資金に充てるのがベターかと思います。
なぜ課税口座へ移管後にすぐ売却するのがいいかというと、つみたてNISA口座では現状、2021年に積立した分だけ売るなど、保有する年の指定は不可で、売却する口数(数量)などの指定しかできないからです。
そのため、つみたてNISAにて年単位で積立した分をまとめて売りたいなら、毎年、課税口座に移った分から都度売却すればOKです。
まとめると、つみたてNISAを20代で始めた人なら、非課税期間の終了は40歳程度から始まるので、課税口座に移管した後も運用を継続することをまず考えてみるといいでしょう。
30代で始めた人は、まとまった資金が必要かで選択を
次に、つみたてNISAを30代で始めた際の出口戦略を見てみましょう。
非課税期間のイメージは、先ほどの20代のケースを10年遅らせて考えればいいので、仮に34歳で積立を始めると、53歳から非課税期間が終了していきます。この場合、課税口座に移った後も運用を続けるか、売却するか悩ましいところではありますが、基本的な考え方は20代のケースと変わりません。
すぐに資金が必要なければそのまま運用を継続してもいいと思いますし、老後資金の準備として考えるのであれば、課税口座に移った分から順番に売却する選択肢も悪くないと思います。
また、30代でつみたてNISAを始めると、非課税期間の終了が近づく頃には、子どもの大学費用などでまとまった資金が必要になる方もいるかと思いますので、その際は売却して現金化するのもアリでしょう。
ちなみに34歳で積立を始めたケースだと、非課税期間の終了が始まる53歳に新たに積立した分は72歳で非課税期間が終了するため、だいぶ高齢になってくる事を考えると、非課税期間いっぱいまで運用せずに、途中で売却を検討してもいいかもしれません。
いずれにしろ、30代からつみたてNISAを始めると、非課税期間の終了は50歳程度から始まるので、その時の資産状況などと相談しながら、課税口座に移った後も運用を継続するか、老後などに向けて順次売却するかを選ぶのがよろしいかと思います。