ちなみに、非課税期間が終わる時に値下がりしていると、やはりその際の価格が新しい取得価格になってしまいます。
ただ、つみたてNISA口座においては20年間じっくりと運用していれば、株価の成長や複利効果によって、暴落が起きてもおそらくはプラスになっているはずなので、そこまで心配しなくてもいいでしょう。
このように、つみたてNISA口座で非課税期間が終了しても、課税口座に移ってそのまま運用を続けられるという前提を踏まえて、年齢別の出口戦略を考えてみます。
20代で始めた人は20年後もそのまま運用がおすすめ
各年代に合わせたつみたてNISAの出口戦略ですが、まずは20代で始めたケースから見ていきます。
たとえば今年2021年に24歳の方が積立した分は、約20年後の43歳で非課税期間は終了します。また、2022年の25歳の時に積立した分は、44歳で非課税期間が終了するので、毎年積立を続けていると、非課税期間の終了は1年ずつズレていくことが分かります。
非課税期間の終了が始まる43歳は、会社員の方だとバリバリ働いて収入もそれなりに上がっている年齢なので、つみたてNISA口座で運用していた資金をすぐに使う予定がなければ、課税口座に移った後もそのまま運用を続けるといいでしょう。
その上で、子どもの教育資金や住宅購入資金など、家族のライフイベントで今後必要になった分だけ都度売却するか、60歳が近づいたら少しずつ売却して老後の生活費に充てるのがおすすめと言えます。
もし万が一、20年後に大暴落が起きて含み損が出てしまったとしても、慌てる必要はありません。先ほどお話ししたように、つみたてNISAの非課税期間は1年ずつズレるので、その後に非課税期間が終了する分は運用を続けておいて相場の回復を待つのが得策と言えるでしょう。