満足度を下げるものは、「やらない」仕組みづくり
他にも「できる、嫌い」にも、自分や家族にとっての満足度が上がる生活のヒントは隠れています。私は「ゴミ捨て」は「できるけれど、嫌い」でした。ゴミ捨ては「家中のゴミ箱からゴミを集める、袋を付け替える、ゴミ別に収集日を忘れないで出す」の繰り返しで、私には管理項目が多く、ワーキングメモリを消費する家事だからです。
そこで、ゴミ箱を家中からなくして、キッチン1カ所にしました。ゴミ箱に合わせて、人が動く仕組みです。収集日も忘れないように、アラームを2回設定、有料ゴミ袋の買い出しは、職場の1階にコンビニがある夫の項目にしました(地域別の有料袋はAmazonにはなかった)。
外注したわけでも、何かグッズを買ったわけでもありません。仕組みを変えて「やらないことを決めて、家事満足度を上げている例です。
他にも、行動は縛られているけれども、その時間自体を違う項目に「転換してやめる」こともできます。
例えば、洗濯物を干す時間には「Kindle本の読み上げ」を聞く、子どもとの電車遊びに何時間も付き合うのが苦痛なら、知育の時間にして、各都道府県の駅に電車ごっこで行くなどです。やっている行為は変わらないけれど、意味を変えてしまいます。
「効率化」より「家族の満足度」を上げる仕組みづくり
効率化目的で複数のものを取り入れるのではなく、自分にとって、家族にとって「できる、できない、好き、嫌い」を見る練習をしていくと、「自分の優先度」「家族の優先度」が見えてきます。わが家のような買い物スタイルだと「え! 1週間に1回の生協でいいのですか? 週の後半は、生野菜や刺し身など出てこないし、ご家族から文句は出ませんか?」と聞かれます。わが家は週末にお出かけして、外食するときに生鮮食品を選んで食べたりします。このやり方でも、家族にとっては、土日の外出が楽しみになるので、これでいいのです。それよりも、平日にワンオペ育児で私がイライラして買い物に行くほうが「家族にとってはやめたほうがいいこと」なのです。
効率化や便利グッズ、やったら良い知恵は巷にたくさんあふれています。それらもうまく使えばこその効果発揮です。
ぜひ効率化を取り入れる前に、家族の満足度を上げる仕組みづくりとして、次のことをやってみてください。
● 外注を入れるなら、時給思考を持つ。
● 減らせないなら「意味」を置き換える。
● 家族にとって「やめたほうがいいこと」を見極めると満足度が上がる。