“気遣い”の枕詞を入れるといい
そのため、間違っていることや賛成できないこともすぐに否定はせずに「なんでそういうことを思ったの?」「僕はこう思うんだけど、どう思う?」など、しっかりと受け止めながら返してあげることが必要です。これが7つ目のポイントです。
日々の業務の忙しさに、なかなか部下と向き合えず「それは違うからこうやって」とバッサリ言ってしまうシチュエーションはよくあるかと思います。しかし、そこは改善をしていただくことが必要です。
8つ目は「忠告の前のワンクッション」です。一旦、すべてを受け入れることです。ただし、受け入れることと甘やかすことは意味が違い、適切な指導は必要です。
簡単なキラーワードで言うと「怒っているわけじゃないんだけど」というように、1つクッションを置くだけでも否定がだいぶ和らぎます。
いきなり「これこうしなきゃダメでしょ」と言われると、指導や指摘をされているというより、怒られている感覚になってしまいます。
感情的な受け取り方をされると、内容に関係なく「怒られたくないからやらない」となってしまい、本質的な課題解決につながりません。不足している部分や、もっと成長してほしい部分を指摘して直してもらえるようにアドバイスをしたいわけです。
そこで「怒っているわけではないけれど、これは一指摘として」という言葉を入れとよいでしょう。
主導権を部下に委ねたほうがいい
残り2つのポイントは、良くない話題はいい話題で挟みましょうということと、最後は前向きな話題で終わりましょうというところです。結果的に最後の印象で、面談の良し悪しが決まると思っています。
厳しいことも言わなければいけない、しかしそれで終わってしまうと、ネガティブな感情のまま面談が終わってしまいます。
途中でそういった話はしても、最後は前向きに頑張ってみようという気持ちにさせて話を終える必要があります。また、こういった積み重ねで、結果的に面談が有益なものだったという印象を対象者にきっちりと植え付けることができます。
そうすると、この上司には色々なことを話したいと思ってもらえるようになり、発言量の多い面談につながります。そのため、最後は前向きな話で終わる、を意識してください。面談は、相手が主導になるようにうまくコントロールすることが、面談の実施者には求められます。
議論のテーマも話の内容もリードしてもらうように仕向けていきます。こちらが答えと思っていることはぐっとこらえて言わず、最後の結論として伝えたいところに持っていく。