最初に「心身が疲れやすくなる子」が多い

大人に比べ、子供にとってのストレスとはどのような特徴があり、どんな症状を呈するのでしょうか?

学校
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子供もしんどいことやつらいこと、いやなことや疲れることが続くと、ストレスを感じます。それを上手に解消できずに感じ続けると、症状がでるのは大人と同じですが、まずは心身が疲れやすくなるのが子供に多い傾向です。疲れた自分を引きずりやすいのですが、どうしてこんなに疲れを引きずるのか、つらいのかを自分ではなかなかわかりません。ストレスによる反応だとしても、そのことをなかなか認められなかったり、他人に相談できなかったりする特徴があります。

また、子供のストレス症状は、人間関係やコミュニケーションに現れることが多くあります。遊ぶ友達が変わったり、急に乱暴になったり、挨拶をしなくなったりと、周囲との関わり方が変わります。

大人の何気ない発言で子供が殻にこもってしまう

学校(または保育園や幼稚園)生活の変化以外にも、子供にはさまざまなストレス要因があります。最も大きい要因は、一緒に過ごしている大人たちでしょう。

コロナ禍で感染予防のため大人が常に緊張状態にあること、趣味や気分転換ができない大人自身がストレスを溜めていること、その他あらゆる新常態に対応、適応し切れていない大人たちの態度が、子供たちの目にどのように映っているか考えたことはあるでしょうか。

大人が何気なく発する後ろ向きな発言や自暴自棄的な発言、会社の決定や逆らえない上司への文句を言っている姿を見聞きするたびに、子供たちは「自分が悪い」「いい子にしなくては」「自分は文句を言ってはいけない」と感じ、心が殻にこもってしまうのです。