「生理的にいやな人」にはどう接したらいいか

「コップの持ち方がむかつく」「やることが雑」など、相手の仕草や習慣が単純に嫌いという、ちょっと厄介なパターンです。これは「人はこうあるべき」と完璧主義になっていることが原因ですので、もう少しやわらかく考えて、完璧主義からはなれるといいですね。

日本社会はある程度、マナーがよく、かつ均質化されていますから、ちょっと悪い癖があると、そこが目立つ可能性があります。でも世界中を旅して、いろいろな人を見ると「あの人の癖がいやだと思ったけれど、そんなことを言っている場合じゃないな」ということが見えてきます。今は旅をすることがなかなか難しいですが、映画を観たり、本を読んだりするだけでもいいと思います。その「いや」は、単純に視野が狭くなっていることへの警鐘であることに気づくことができるでしょう。

「高圧的な人」もいったんは受け入れてみる

高圧的な人や攻撃的な人と仕事をすることはつらいですね。ただそう思っている人の言動も、「もしかしたら自分との相性に原因があるのではないか」と考えていったん引き受けてみてほしいと思います。最初にお伝えした「主人公」です。そこで、ぜひトライしてほしいのが、今まで使ったことのないカードを使ってコミュニケーションをとることです。

たとえば、今まではこのパターンとこのパターンと2枚のカードしか使っていなかったけれど、「感謝から伝える」「相手を尊重する」といったカードは使っていなかった。そういう使っていなかったカードが見つかったら、ぜひ使ってみてほしいのです。

人は知らないうちに相手との相性で言動が決まっている場合があります。自分の言動を変えると、相手の言動が変わる可能性があると知っておいてください。

気を付けたいのは、自分が悪いのではないか、いたらないから攻撃されるのではないか、と自分を責めてしまうケースです。

この場合、恐怖に近い感情が出てきてしまっています。恐怖を感じると、人は冷静でいられなくなります。ですから自分を正常な状態、少しでも楽な状態に戻す、まさに瞑想に近い癒やしの時間を設ける必要があります。

そのうえで、相手に対して自分が感じている恐怖について、素直に表現することが大切です。