資産が倍になる年数がわかる「72の法則」
経験則をお教えします。72を年利で割ると、資産を倍にするのに必要な年数になります。
72÷年利(%)=資産が倍になる
もし、12%年利の投資があり、100万円の資産を倍にするには何年かかるかというと、72÷12=6年です。12%の場合、6年毎に金額は倍になります。
5%であれば、72÷5=14年です。14年も待たねば倍にならないとすると、5%は魅力的ではない年利だと感じるでしょう。14年で倍になった金額はさらに倍になります。
100万円で始めたら、30年後には450万円にしかなりません。12%なら、6年以内に倍になります。12年後(さらに6年後)には、また倍になります。100万円は30年後には3000万円になります。もし、20%なら約2億4000万円です。
結論としては、お金を増やす上で、利回りはとても重要です。さらに、利回りについて理解を深めるために、第10章と11章を読んでください。資産を築く時間が少ない(もしくは時間をかけたくない)人ほど、よい利回りが必要です。
500万円つくる人、5000万円つくる人
ここまで来たら、次の2つの質問が思い浮かぶでしょう。
1 何度、お金を倍にしようか?(利回り)
2 どの金額を倍にしようか?(貯蓄)
いかによい利回りでも、0円が倍になるのでは意味がありません。
資産500万円は、それほど大きな額とは言えません。良い車が1台買える程度です。そういう意味では、500万円は目指すべき目標とは言えません。
しかし、もし(年利12%で)20年間お金を運用すれば、5000万円になります。だからこそ、賢い人は貯蓄をするのです。しっかり貯蓄できる人は500万円ではなく、5000万円が手に届くのです。
資本主義のメリットを享受したほうが良い
資本主義になってはじめて、富裕や富の可能性が生まれました。何人もの百万長者や億万長者も、投資による増資という経済的前提がなければ存在しませんでした。資本主義になってはじめて、複利が重要な役割を果たすようになったのです。
資本投資は、投資家にとって利益を得られる、という長所があります。
さらに、起業家にとっても長所があります。O.P.M.(他人の資金)で会社の成長を早めることができるからです。近代の大きな会社は、皆このような借りた資金を基に成立したのです。
サム・ウォルトンを例にとりましょう。彼はアメリカの小さな街で、小さな店を買いました。必要なお金は義理の父から借りました。店をディスカウントマーケットにし、自分の顧客に、他にもっと安く売っている店があれば即返金するという保証をしたのです。彼は最初の苦境があったときにあきらめず、さらに負債を負い、新たな店を買い足しました。