「時間」「利回り」「掛金」が収益を決定する
複利でお金を増やすには、「時間」「利回り」「掛金」の3つの要因が重要です。
ここでは、12%の利回りということで、お話しさせていただきます。1948年以降、株の儲けは年に11%ほどです。良いファンドはもっと高いです。ドイツではこのような数字は不可能と見なされることが多いため、利回りと投資については、『Financial Freedom 経済的自由と人生の幸せを同時に手に入れる!』の第10章と11章で納得できるように解説しています。
●時間
できるだけ早く、貯蓄を始めることの意義はすでに述べました。例を挙げます。30歳から月に2万円貯蓄するとします。12%の利子が付けば65歳で約1億2860万円になります。これは35年間、お金に仕事をさせたことによります。
45歳から始めると20年しか時間がないことになります。同じく12%の利子が付くとして、1億2860万円手に入れたければ、2万円の6倍の12万円の月額が必要です。
もし55歳で始めると、10年しか時間がないことになります。1億2860万円を手に入れたければ、月額50万円の貯蓄が必要です。
1億2860万円にするためには、それぞれ、
・35年×月2万円
・20年×月12万円
・10年×月50万円
が必要です。
早く始めるほど、余裕を持って資産を形成できると忘れないでください。
自分の子供のために貯金をしましょう。もっといいのは、子供に貯金の重要さを教えることです。子供の誕生時から月に1万円ずつ貯蓄を始めれば、35歳では(利子12%とします)6430万9595円をつくることができます。
”たった1%”の違いで資産額に大きく差がつく
●利回り
利回りも時間と同じく重要です。時間を経るとお金になります。多くの人が不信感を持つような高い利回りを想像してみましょう。
ドイツでは何千人もの人が、年平均12%以上の投資利益を上げています。一方で、ドイツでよくすすめられている利回りは、アメリカの主婦にも苦笑されるくらいで、2~5%です。ドイツ人のケチさと投資の下手さは世界的に有名です。
高い利回りがいかに重要か、数字を比べてみてみましょう。7、12、15、21%では桁違いの差が生まれます。35年間毎月1万円を投資したとします。年に7、12、15、21%で、どのような結果になるでしょう。
・7% 1801万546円
・12% 6430万9595円
・15% 1億4677万1802円
・21% 8億3391万1522円
ここで見てわかっていただけるように、利回りが3倍でも最終金額は3倍ではありません。実際には、数十倍になります。