かわいい子にはスマホを持たせよ

子どもの育て方についてのよくある悩みが、「スマホ問題」です。スマホを子どもに持たせるべきかどうか、様々な意見があります。

スマホ
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わたし自身は、スマホは社会の基本ツールであり、子どもでもデジタルデバイスに積極的に触れることは必要だと考えています。スマホを使うことで多様な情報やアイデア、先端技術に関する知識などを得ることができ、デジタル社会を生きるための力を養えます。

これからの時代を生きる子どもたちからむやみにスマホを取り上げて、果たして親は子どもたちの将来に責任を負えるのでしょうか?

確かにスマホには中毒性があり、注意を分散させてしまったり必要以上にハマってしまったりと、勉強の妨げにもなります。寝る前の使用で睡眠の質が低下することもわかっています。これはデジタル社会特有のリスクでしょう。

だからこそ、親が「上手な使い方」を身をもって教え、実際にやらせてみる必要があるのです。スマホを使うにも知性が必要です。親自身がその中毒性のとりこになり、使い方が下手であれば、それがそのまま子どもにも踏襲されてしまうでしょう。

ここでお伝えしたいのは、子どもたちが新しいものに触れられる機会を奪ってしまうことの是非を考えてみてほしいということです。スマホを悪の機器のようにみなす意見に振り回されずに、子どもがスマホとうまくつきあっていけるように、親が一緒になってしっかり教えていける環境をつくっていきましょう。

大人こそ注意したい「スマホ脳」

わたしたちは、ふだんなにげなくスマホで知りたい情報を検索し、ものごとを幅広く理解しているように思いがちですが、実はまったく違います。

例えば、おもな検索エンジンの検索結果は、過去の自分の表示履歴や検索履歴によって最適化されて表示されます。つまりそれの意味するところは、気づかないうちに自分が好むような、似た情報ばかりに触れているということ。

すると、それらが正確な情報ならまだしも、間違った情報に振り回されたり、極端な考え方に影響を受けたりします。たとえ正しい情報だとしても、反対意見などが得られないため思考がどんどん偏っていき、狭い世界へと追い詰められていくのです。

このような、自分にとって都合のいい意見ばかりを求め、反対意見や客観的なデータを無視するようになる傾向のことを「確証バイアス」といいます。

本来、自分とは異なる多様な人々の価値観に触れられるインターネットという場が、スマホの使い方ひとつで、狭い考え方を助長する場へと変わってしまうのです。