十数年前とは雲泥の差

冒頭でも触れたように、実は私はタブレットが世の中に登場しはじめた頃に、各メーカーの製品を一通り購入したことがあります。いずれも使い道に困って、すぐに譲渡してしまいましたが……。

その一因は、専用のアプリやコンテンツ、サービスなど、主にソフト面の不足に原因があったとみています。

しかし、今はずいぶん状況が変わりました。久々に使ってみて、製品の軽さや薄さ、処理速度などハード面の素晴らしさにも驚きましたが、それまで弱点だと思っていたソフト面の不足がかなり改善されており、かつて使った時とはまったく異なる印象を持ちました。

効果的にインプットができる

たとえば、タブレットが出回り始めた当時の、EPUB(2007年に国際電子出版フォーラムが策定した、オープンフォーマットの電子書籍ファイルフォーマット規格)リーダーの使い勝手はなかなかひどかったのですが、現在はAmazonや楽天などコンテンツプラットフォーマーが独自に提供するリーダーアプリが分かりやすくてサクサク動くなど、格段に使いやすくなっています。

また、かつての電子書籍は紙書籍と比べて価格メリットが少なく、新刊が出回るのも遅かったのが、現在は定額のまとめ読みサービスや、電子クーポンのおかげで安価に読めるようになりました。発売時期についても紙とデジタルで同時発売するケースも珍しくなくなってきています。試し読み機能も以前は一部の書籍だけだったのが、今では多くの書籍に適用されて、私も本の選定をするのに助かっています。

動画視聴についても同様です。国内全体の通信環境の改善が後押しする形で、教育系YouTube動画やNewsPicksの動画配信サービスなど、仕事に使える娯楽性の高い知的コンテンツも急増し、タブレットの特徴を生かせる環境が整ってきています。

「あっ、これは使える」、気がつけば自分の専用機をすぐ発注していました。