炭水化物を一番最初に食べてはいけない

とくに肉体的なパフォーマンスにおいて、ここ一番の「力めし」ということでいえば、やっぱり、「肉」と「ごはん」というのは、エネルギーのもとである。

いま、ハムやソーセージがよくないといわれがちだが、やっぱり、ここぞというときは、そういうものを食べないと肉体的な力が出ない。同じように、ごはんも食べないと力が出ない。身をもってそのことを痛感したのは、ハワイで猛暑のなか、ゴルフのハーフをラウンドしたときのこと。

それまで疲労困憊でもうろうとしていたのだが、ソーセージとごはんの「スパムおにぎり」を食べた途端に、みるみる力が湧いてきたという経験をしたことがある。肉もごはんも、人間の体にとってかけがえのないエネルギーの源なのである。

たとえば炭水化物を抜いてしまうと、エネルギーも不足し、細胞構築もされなくなる。とはいえ、炭水化物のとり過ぎも、糖質過多ということになってしまうので、避けたほうがいい。とくにメタボや肥満を気にしている人の場合は、肉よりも、むしろ炭水化物を注意して減らすことだ。

細胞をつくる重要な栄養素はタンパク質。とくに肉に含まれているのは、上質なタンパク質である。血流が悪くなり、全身の不調を招く「冷え性」の一因も、タンパク質不足といえる。

もし体重を減らしたいなら、肉よりも炭水化物を減らすほうがいい。どうしても炭水化物を食べたいときは、順番を工夫することだ。ベストなのは、①野菜、②肉などのタンパク質、③炭水化物。この順番で食べると、食後のインスリンの分泌が抑えられ、より太りにくい食事になるだろう。

意外と活用できる「コンビニ食材」

ここでは、どの栄養素が、どんな働きをするのか、簡単に説明していこう。

小林弘幸『自律神経にいいこと超大全』(宝島社)
小林弘幸『自律神経にいいこと超大全』(宝島社)

まず、外見・内面ともに素敵オーラを輝かせ、心身のパフォーマンスを上げるためのすべての鍵ともいえる自律神経の原料はタンパク質である。なかでも、積極的にとりたいのは、肉や魚、卵などの動物性食品に豊富な良質のタンパク質だ。

もちろん、大豆、小麦などに多く含まれる植物性タンパク質も体にはいいのだが、含まれている必須アミノ酸の種類、量などから見ると、自律神経の原料としては、やはり動物性タンパク質を積極的にとるのがおすすめである。

年を重ねてもなお、若々しくエネルギッシュな人、タフな人、長寿な人を調べてみると、「肉好き」「魚好き」の人が圧倒的に多い。動物性食品の良質なタンパク質が自律神経の働きを高めているということの、一つの証明ではないかと私は考えている。

肉を食べると、がぜん、やる気やエネルギーが湧いてくるという声も聞かれるが、それはあながち錯覚ではないのかもしれない。また、最近では、コンビニ食材もずいぶん進化して、健康を意識した品ぞろえも進んでいる。

たとえば、冷凍ブルーベリーやバナナやミニトマト、生野菜のサラダや冷凍のカット野菜などが挙げられるだろう。少しだけ意識を変えて、いつもと違う目線で棚をチェックすれば、「肉食」の脂肪からくるマイナスを補ってくれる抗酸化成分が豊富な野菜や果物は、じつはコンビニでも調達可能といえる。

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