仕事の相談はいつ、どんな状況でするのがいいのか。メンタリストDaiGo氏は「仕事の相談は『金曜日のランチ後』がいい。静かな喫茶店でホットコーヒーを飲みながら話せるといい」という——。
※本稿は、メンタリストDaiGo『超影響力』(祥伝社)の一部を再編集したものです。
聞き手の気をそらす要素を可能な限り排除する
相手の無意識をあなたの話に向けさせるために役立つのが、「アテンション・コントロール」です。
たとえば、演説がうまいとされている経営者や政治家、プロパガンディストは沈黙の意味をよく知っています。彼らは司会者に紹介され、登壇し、マイクの前に立ち、しかし、話し始めません。
十数秒の沈黙。ざわざわしていた会場の雰囲気に緊張感が生じ、聴衆は「どうしたんだろう?」という疑問とともに登壇者へ目を向けます。この時点でもうスピーチは半分以上成功しているわけです。
あるいは、新興宗教団体の信者募集会場やネットワークビジネスの販売集会、自己啓発セミナーの新規会員説明会など、来場者の注意力や判断力を低下させる狙いを持つ集まりでは、会場の室温を高くし、人々を密集させ、大音量で音楽を流します。
過剰な情報量で徐々に来場者の注意力や判断力を乱したあと、登壇者が強いメッセージを発し、入会や購入に導くのです。
どちらもアテンション・コントロールの代表例で、聞き手の無意識を操り、話し手の説得力、影響力を高めているのです。
仮にあなたが次のような考えを持ち、相手を説得したいと望んでいるのなら2人きりになり、できるだけ会話に集中できる状況を作ってみてください。
・上司(先輩)として、部下(後輩)に携わっている仕事の意義を伝えたい
・2人の将来についてパートナーと真剣に話し合いたい
・子どもに親としての自分の価値観を知ってもらいたい
大事なのは、聞き手の気をそらす要素を可能な限り、排除していくことです。