「いつかは妊娠」を望む女性は、食生活でどんな点に気をつけるべきなのか。予防医療コンサルタントの細川モモ氏は「アーモンドや納豆などに含まれる『マグネシウム』を積極的に摂取するといい。一方で、コーヒーを飲み過ぎると体内のマグネシウムを排出してしまう。1日2杯までに控えたほうがいい」という――。
※本稿は、細川モモ『生理で知っておくべきこと』(日経BP)を再編集したものです。
快適な生理に欠かせない「マグネシウム」
体の不調の多くは、食事についてよく知るだけで軽くなります。生理の不調もそうです。
「薬を飲むしか方法がないんじゃないか」とか「これまで何をやってもよくならなかった」という人もいると思います。
ただ、私たちは、生理の悩みを解決する近道は「栄養を整える」ことだと思っています。私たちの体は、食べたものでできています。生理という繊細な体の機能にきちんと対応できる栄養状態でしたら、健康にも過ごせます。
イライラすると思ったら「栄養が足りていない」。
なんだか最近眠いなと思ったら「栄養が足りていない」。
肌が荒れていると思ったら「栄養が足りていない」。
このように考えてみてください。こう考えることが、あなたの食事をきっとよくします。
まず、快適な生理を迎えるためにいちばん覚えておいてほしいのが「マグネシウム」です。
マグネシウムは、じつは「ミネラルの王様」と呼ばれており、だいたいの不調に関わっています。
なぜかというと、マグネシウムは、筋肉を収縮したり、食べたものをエネルギーにかえたりします。つまり、パワーの供給源です。子宮や心臓、腸の収縮もさせます。
実際に早産や不整脈、便秘などの処方薬にも使われています。命に関わるミネラルといっていいでしょう。
神経や血流にも影響しているため、月経時に片頭痛で処方する薬も酸化マグネシウムです。そして、私たちの調査でも、頭痛に悩まされている女性はマグネシウムが不足していました。
マグネシウムが足りている女性は、2割ほどしかいません。なぜそんなに不足しているのかというと、マグネシウムは食材を精製することで、80~90%も損なわれてしまうからです。