今後の展開は?
ただし、未来永劫、株価が上昇することはない。やや長めの目線で考えると、徐々に米国株の割高感は高まりやすい。その要因は複数ある。最も重要なのが、パウエルFRB議長のフロスに関する指摘だ。それは、米国株のバブル膨張を示唆する。今すぐではないにせよ、中長期的な展開としてFRBが景気の過熱を抑えるために政策の修正を示唆するシナリオは軽視できない。
中長期的な展開を考えると、金融政策の修正、増税や金融規制への警戒感、株価の割高感を理由とする利食いの活発化などがトリガーとなり、どこかのタイミングでナスダック総合指数には追加的な調整圧力がかかる恐れがある。
その場合、S&P500指数を構成する銘柄など在来分野の企業の株価にも売り圧力が波及すると、売るから下がる、下がるから売るという具合に、米国の株式市場全体が本格的な調整局面を迎える可能性がある。そうした展開が現実のものとなれば、外需を取り込んで業績が回復してきたわが国の株価にも無視できない影響があるはずだ。