「3大幸福物質」の出る条件がわかれば幸せになれる
脳内物質の本を片っ端から読んでいくと、私たちの日常的な幸福感を構成する主たる幸福物質として、「ドーパミン」「セロトニン」「オキシトシン」の3つが特に注目されています。
「ドーパミン」「セロトニン」「オキシトシン」は、多くのウェブサイトで「幸福物質」「幸福ホルモン」と紹介されており、世界的に見ても3大幸福物質といってもよさそうです。
ドーパミンが出ていると、心臓がドキドキするような高揚をともなう幸福感が出ます。セロトニンが出ていると、爽やか、安らかな、おだやかな幸福感が出ます。オキシトシンが出ていると、人やペットなどとの「つながり」「愛情」、あるいは赤ちゃんを抱っこしているときの、愛に包まれた幸福感が出ます。
さあここで、有史以来、多くの人が頭を悩ませてきた「幸福とは何か」の問いに、本書ではたった10秒で答えを出してしまいましょう。
ドーパミン、セロトニン、オキシトシンが十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じる。つまり、脳内で幸福物質が出た状態が幸せであり、幸福物質を出す条件というのが「幸せになる方法」であると言えます。ドーパミン、セロトニン、オキシトシンが、それぞれどういった条件、状態、行動、アクションで分泌されるのかがわかれば、私たちは「幸福」になることができるのです。
「健康」「つながりと愛」「お金、成功」
私たちは、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンという、「3つの幸福物質」が存在することを知りました。これは、幸福について考える「強力な武器」となります。
赤、緑、青は、光の三原色。この3つの色で、光が構成されています。同様に、幸福というものについて、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンという3つの幸福物質をベースに考えることはできないでしょうか? つまり、私たちが普段感じる「幸福」は、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福、ドーパミン的幸福に分類できるだろうということです。
セロトニン的幸福とは、一言で言うと、健康の幸福。心と体の健康です。オキシトシン的幸福とは、つながりと愛の幸福。友情、人間関係、コミュニティへの所属などの幸福です。ドーパミン的幸福とは、お金、成功、達成、富、名誉、地位などの幸福です。
では、これをどのような順番で、あるいはどのように組み合わせていけば幸せになれるのか? 以下、考察を進めていきます。