折り紙やパズルを楽しむのはおすすめ
一方で、折り紙やパズルなど、手と頭を動かして考えるものはいいと感じている。近年はこうした試行錯誤力を伸ばす教室も増えている。
だが、そこに通わせさえすれば頭が良くなると期待することはやめたほうがいいだろう。子供が楽しく取り組んでいれば効果は高いが、親が無理にやらせると子供の時間を奪うことになる。楽しんでいるかの判断は、子供の表情を見てほしい。家に帰ってきて、「今日はこんなことをやったんだよ!」とうれしそうに話していたら、楽しんでいる証拠だ。
英語を習う前に、日本語を身につけたい
中学受験は国語、算数、理科、社会の4科入試が主流だが、近ごろは英語入試を実施する学校も出てきている。受験に関係なく、首都圏では幼児向けの英会話教室も人気だ。仕事で英語の重要性を感じている親が、これからの時代は英語が必須と習わせているケースが多い。
確かに発音は幼児期のほうが吸収しやすいだろう。だが、母語である日本語がしっかり話せないうちから英語を習わせるのは反対だ。いくら世の中がグローバル化しても、日本に暮らす限り母語をおろそかにしてはいけない。近年、求められる「思考力」「記述力」「判断力」は、正しい日本語が身についてこそ、培われるものだ。だから、幼い時から英語に触れさせたいのであれば、より一層日本語に触れる機会をつくらなければならない。その上で、英語に触れさせるのであればアリだと思う。