共通の知り合いがひとりもいない孤立無援の状態

じつは、今夏で結婚1年になる現在、Bさんは妻との離婚を考えているとのこと。理由は、「価値観の不一致」。Bさんいわく、「狭い部屋で2人が在宅ワークをしていると、ささいなことで苛立ち、生活上のトラブルもたびたび起こる。それは仕方がないとしても、取り返しのつかないような大きなケンカに発展した時、相談したり頼ったりする人が誰もいないのはきつい。お互いの共通の知り合いがひとりもいないので、話に共感してくれる人も関係修復に尽力してくれる人もいないんです」。

離婚
写真=iStock.com/kemalbas
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印象的だったのは、Bさんが自分の両親に電話して、夫婦関係の悪化を告げた時のリアクションだ。「ウチの両親は、そもそもマッチングアプリで男女が出会うこと自体に納得できないようで、僕らの結婚には最初から反対していました。だから『ほら、やっぱりね。そうなると思った』と、あきれられました」。

「職業:モデル」と偽って登録

【CASE3】結婚の約束後、突然の音信不通になったケース

「事実を知った時は『嘘でしょ?』と、ただ驚くしかありませんでした」とはCさん(20代)。コロナ禍で将来を考え、それまで漠然としていた結婚願望が現実的になったCさんは、マッチングアプリをはじめた。すぐに3歳年上の男性とオンライン上で出会って意気投合したという。

何度もやりとりをした後で対面した時の相手の印象を「画像より少し老けているとは思ったけれど、私も自分のプロフィール画像を加工していたから“お互いさま”かな、と」と話すCさん。ちなみに、Cさんが加工していたのは画像だけではなかった。職業を「モデル」としていたが、実際は「アルバイト」。モデル経験は、ネイルサロン勤務の友人に頼まれ、お店のサイトに掲載するためのネイルのサンプルとして、爪の撮影をしただけだった。