挫折の多い人生は不幸なのか?

これからの人生は、良くも悪くもドラマチックなものになると考えておくしかない。その不幸なドラマを受け流すスキルこそが、愉快に人生を生きていく上で必須なのである。

冨山和彦『リーダーの「挫折力」』(PHP研究所)
冨山和彦『リーダーの「挫折力」』(PHP研究所)

では、挫折の多い人生が不幸かというと、そうではない。どこかでリスクにあい、壁にぶつかるのは一つのドラマであり、チャンスである。不幸とカタストロフィの繰り返しによって、より面白い人生が送れると思うなら、それは幸福な人生である。不幸がいかに多くても、折り合いをつけ、心安らかな人生さえ得られるようになる。

これは高度経済成長時代のサラリーマンの幸福とは、違う質の幸福だろう。当時はひたすら上を目指し、望むものを多く手に入れられた。これは幸せといえば幸せだが、彼らはそこから外れるという選択が難しかった。その意味では広がりと自由のない人生で、今は安定がないぶん、いくらでも踏み外せる。これはこれで幸福な人生なのだ。

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