得意技すらも疑ってみる
そんな中、彼は自問自答をするようになりました。「自分の得意技は本当に突っ張りしかないのか」と。
そしてある取組をきっかけに、突っ張り相撲をやめる決心をしました。“技”にこだわるのではなく、“立合で相手の体を起こすこと”に意識を向けた結果、自分なりに勝つコツをつかんで白星を重ねるように。さらに、関取としてキャリアハイの成績を出すことができたのです。
このように、自分の得意なことの捉え方を見直し、行動することで、もたらされる結果が変わることは珍しいことではありません。
私のメンタルコーチングでも、自分の可能性を信じる勇気を持ってもらうことを大切にしています。これは努力と同じくらい、ときには努力以上に重要なことです。そしてそのためには、自分を正しく理解することが欠かせません。
思い込みを知り、自分という存在を正しく理解することで、潜在能力は一気に開花するのです。
自分を掘り下げる4つの「セルフインタビュー」
自分のことを掘り下げると、新しい視点や可能性が見つかることも少なくありません。潜在能力を発揮するうえで、これは欠かせないプロセスです。
その代表的なものが、「自己分析」。就職活動のとき、経験したことのある人も多いと思います。過去の成功体験や、自分の考えを整理することによって、強みや弱み、自分が本当にやりたいことなどを知る作業です。
自己分析の質問だけで一冊作れてしまうくらい膨大な量があるため、ここでは潜在能力の発揮に欠かせない質問を4問だけ厳選しました。紙とペンを用意して、次の図の質問に答えてみてください。答え終わったら、各ステップに沿って分析していきましょう。
ステップ1
図で答えた「短所」に対し、それがどうして短所だと思ったのか、自分なりに理由を考えてみる。
図で答えた「短所」に対し、それがどうして短所だと思ったのか、自分なりに理由を考えてみる。
ステップ2
ステップ1で答えた理由をながめ、「本当にそれは正しいのかな?」「100%言い切れるのかな?」「それって思い込みじゃない?」「周囲の人全員がそう感じている?」と、さらに自問自答(セルフインタビュー)してみる。
ステップ1で答えた理由をながめ、「本当にそれは正しいのかな?」「100%言い切れるのかな?」「それって思い込みじゃない?」「周囲の人全員がそう感じている?」と、さらに自問自答(セルフインタビュー)してみる。