非接触・非対面コミュニケーションへの対応
富裕層の多くは起業家・経営者ですが、オフィスや店舗の縮小・撤退はしても、そこの競争力強化には余念がありません。
知人の飲食店経営者は、会話や現金のやりとりを極力減らすためモバイルオーダーシステムを導入し、別のITベンダー社長は会議室に空気除菌装置を設置したそうです。
また、プロジェクト共有システムなどオンラインでのチームコミュニケーションツールの導入・活用にも積極的です。SlackやChatwork、LINE WORKS、Microsoft Teamsなどが有名ですが、それぞれメリットデメリットや特徴があるので、複数のツールを使い分けているようです。
IT業界などでは比較的なじみがありますから普及・浸透は早かったですが、それが全産業に広がっています。
これを個人に適用すると「チームコミュニケーションツールを使いこなせない(自部門内で上手に活用できない)人は淘汰されかねない」「ツールのおかげで従来型の報・連・相は不要となり、リーダーはよりチームの生産性向上への貢献が求められる」ということが言えるでしょう。
内部留保を高める
昨年末に経営者仲間の忘年会に呼ばれたのですが、そこで盛り上がったのが「手元現金をいかに分厚くするか」というテーマでした。
喫緊で必要ではなくても、とりあえずコロナ緊急融資を申し込み、借りられるだけ借りて余剰資金を厚くしている人がほとんどでした。飲食店経営者もいたのですが「使える助成金・補助金はすべて使い倒した」と言っていました。
私もそうだったので考えることはみな同じなんだなと感じましたが、これを個人に適用するとどうなるか。
やはり家計の貯蓄率を高め、コロナによる影響が長引いても生活が脅かされない体制の構築ということでしょう。
お金が減れば支払いをどうするかということに思考が支配され、冷静さを失います。すると前向きな発想にならず創造性も失われるなど、判断力を含めた知能全般が低下します。貧困に陥ると、こういう副作用があるのです。