※本稿は、成毛眞『バズる書き方 書く力が、人もお金も引き寄せる』(SB新書)の一部を再編集したものです。
「ターゲット層に届かない」はなぜ起こるのか
ただ何となくと書きたいことを書いて発信しても、肝心の読者がおもしろがってくれなければバズることはない。そこはやはりマーケティングの発想も必要だ。
まず考えるべきは、誰に向かって書いているのか。要するにターゲットを定めるということだが、これだけでは不十分である。あるターゲットに向けて書いたつもりが、まったくそのターゲットに刺さる内容でなかったとしたらバズるはずがないからだ。
では、定めたターゲットに確実に届くようにするにはどうするか。企業の広告戦略が参考になる。
ここで少し想像してみてほしい。
あなたが50代の男性だとして、紳士服店で「これは50代向けに作られた洋服なので、おすすめです」と言われたら「欲しい」と思うだろうか。あるいは、あなたが40代の女性だとして、「この口紅は40代女性の間で大ヒットしてます」と言われて、「いいな、自分も同じ色をつけたい!」と思うだろうか。
SNS投稿は「想定読者のマイナス10歳」に向けて書く
老若男女、たとえ何歳であれおそらくそのように思う人は少ないだろう。「年寄り扱いするな」と実年齢に抗うチョイスをしたくなるはずだ。
年端も行かない子供には「早く大人になりたい」という願望があるものだが、実際に大人になるにしたがって、人は「少しでも若いと感じたい」「少しでも若く見られたい」という願望を抱くようになる。
実年齢が50代だったら40代向けの洋服をすすめられたいし、実年齢が40代だったら30代の間で流行している色をつけたいのだ。
この心理をSNSの投稿に当てはめると、「ターゲットの−10歳」を意識して書けばいいということになる。50代の人たちに届けたいのなら40代向けを意識して書く。40代の人たちに届けたいのなら、30代向けを意識して書く。それくらいでちょうどいい。
・投稿をバズらせるためにはターゲットを明確にすること。
・想定読者にピンポイントで刺そうとしてもうまくいかない。
・ターゲットの「−10歳」を意識してはじめて、狙ったターゲットに届く。