特別公開、勉強法1 「やることを1週間単位で決めておく」

医学部受験は勉強する範囲が広く量も多いので、いかに効率よく進めるかが大事です。そこで、勉強のスケジュールをしっかり立てるといいですよ。

東大入試の時間割(左)と、1週間の学習スケジュール(右)。
撮影=干川修
東大入試の時間割(左)と、1週間の学習スケジュール(右)。

私の場合は、勉強が遅れているという自覚があったため、一分一秒も無駄にしたくないという思いがありました。まずは「月曜日は数学、火曜日は物理……」というように1週間ごとにスケジュールを立て、それを踏まえて毎日のスケジュールも立てるようにしました。

「起床後○○をする」「学校の昼休みは○○をする」「5時間目の自習時間は○○をする」というように、1日のどの時間を使って何をするかまで細かくタスクを振り分けました。

このように細かくタスクを決めているので「今から何をしようか」と考えるための時間を減らすことができるのです。

高3の春から日課にしていたのは毎朝の理科です。「学校へ行く前の1時間は、化学を3問、物理を2問解く」と決め、毎朝起きたら化学の参考書を開くようにしていました。

また本番の試験の時間を意識して生活することもおすすめします。私は高3の秋から、東大の個別試験の時間割を自分の部屋の目に付くところに貼り、試験を受ける時間帯に勉強するようにしていました。試験時間に体を慣れさせるためです。

日中眠たいときは、死に物狂いで我慢し(笑)、どうしても眠りたいときは、試験の休憩時間に合わせて机の上で軽く仮眠を取るようにしました。

特別公開、勉強法2 「タイマーで集中を強化」

勉強の効率を上げるために役立ったのは小型タイマーです。

小さくてボタンカバーもあるので、ペンケースに入れていたそう。
撮影=干川修
小さくてボタンカバーもあるので、ペンケースに入れていたそう。

高2までは時間を気にせず、問題を解いていました。じっくり考える習慣がついてよかったのですが、理科の勉強が大きく出遅れてしまったため、高3からはタイマーを使って勉強を始めました。

使い方は、問題を解く際にタイマーをストップウオッチモードにしてかかった時間を計り、日付とともに参考書に記録しておきます。その際、あらかじめ目標タイムを決めておきます。例えば、数学の問題を解くときは、1問20分と決めていました。東大の数学の個別試験では150分で6問解かなければならないので、1問に充てられる時間は25分。見直しの時間を5分残し、基本的には20分で解こうと思っていたのです。

問題を解いた後は、集中できていたか、目標時間をオーバーした場合は時間をかけて解く価値のある問題だったかなど、必ず振り返るようにしました。

時間を気にするようになり、明らかに勉強効率が上がりました。

愛用していたのは、タニタの「バイブレーションタイマー」です。スマホにもタイマー機能は付いていますが、気が散るので勉強時間には封印し、このタイマーを使うようにしました。音が鳴らないため、学校の自習時間や塾の自習室でも使えるのがよかったです。