日韓首脳会談に臨めば、文在寅大統領に足元を見られるだけだ

朝日社説は最後にこう主張する。

「韓国では年内に、日中韓の首脳会談を開く準備が進められている。だが日本政府内では、徴用工問題の進展がない限り、出席は難しいとの意見がある」
「北朝鮮問題をはじめ、北東アジアの懸案は山積している。日中韓の今後を考える大局的な首脳対話を滞らせることがあってはならない」

朝日社説は韓国の求めに応じて、年内に韓国で開催予定の日中韓首脳会談に菅首相が出席し、日韓首脳会談に臨めと言いたいのだろう。だが、韓国の要求に従う必要はない。韓国に足元を見られるだけだ。ここは毅然とした態度を示すべきである。それが「国家対国家」の構図に基づく、外交術というものだ。

「誠意を見せろに耳を疑う」と本質を捉えた産経社説

10月31日付の産経新聞の社説は「『徴用工』協議 誠意を見せろに耳を疑う」との見出しを掲げ、こう書き出す。

「耳を疑う。解決済みの問題を蒸し返した韓国が、今度は『誠意』を見せろと開き直った」
「いわゆる徴用工訴訟で韓国最高裁が新日鉄住金(現・日本製鉄)に賠償を命じた不当な判決から2年がたった」
「だが、韓国を代表して対外関係に当たるべき文在寅政権は何ら有効な解決策を示さない。これは最大級の非難に値する」

「耳を疑う」「問題を蒸し返す」「開き直る」「不当な判決」「最大級の避難」とストレートに徴用工問題の本質を捉えている。スタンスを明確に打ち出すことで評判の高い産経社説らしい書きぶりである。