「自分の希望とその優先順位、年齢」で妊娠・出産プランを考えてみる

新型コロナウイルスの存在がほとんど誰にも知られていない2020年1月より前に妊娠をした方々は、本当に大変だったと思います。

もともと妊娠・出産は予定通りにいかないものですが、世界中に感染症が流行して社会の動きが止まるなんてことは、誰も事前に想定できませんでした。それでも多くの妊婦さんは無事に出産を終えました。わかっていないことが多いコロナ禍の混乱の中で、何の心の準備もなく不便さを強いられながらマタニティーライフを送ったすべての方々と医療スタッフに、まずは心からおつかれさまと言いたいです。

ウイルスの流行は待っていたら自然におさまるというものでもなく、ワクチンが開発されなければ、これから先、もしかしたらこの4、5月よりもひどい流行状況が訪れる可能性はゼロではありません。

いったいこの先どうなるのでしょう。

ウイルスの流行の状況に振り回されて、ずっと心が落ち着かないというのもなんだか悔しいですよね。

いっそのこと、先手を打って、コロナ時代の妊娠・出産を考えてみませんか?

たとえば、この流行が5年以内に終息する場合と、5年経っても終息していない場合にわけて考えてみるのです。

終息とは、厳密には、新型コロナウイルス感染症を発症する人が世界中でゼロになり人の間で流行しなくなることを指しますが、それが達成できる感染症は少ないため、ここではもう少しゆるく考えて、日本で感染者がゼロになり、流行国から来る人には検疫が課されている状態や、ワクチンが開発されて接種できるようになり、少なくとも自分は感染の心配がなくなった状態を指すことにします。

プランを考えるのに必要な情報は、自分の希望とその優先順位、そして年齢です。

優先する希望によって選択肢が変わる

では、プランの例を次に挙げてみます。全員、初めての出産の場合で考えています。

Aさん29歳の場合

希望
1.子どもは少なくとも1人は産みたい。
2.2人目はできたら欲しいが、2人産むことよりもコロナ禍での妊娠・出産を回避することの方が優先。
プラン
約5年以内に終息した場合は終息を待ってから妊娠をする。約5年経って終息しなかった場合は、それ以上待っていると妊娠しにくくなるので、状況を見ながら直ちに妊活を始める。

Bさん38歳の場合

希望
1.子どもは少なくとも1人は産みたい。
2.できれば2人目も欲しい。
プラン
1年でも時間を無駄にしたくないので、よほどの医療崩壊がなければ、ウイルスの流行状況にかかわらず妊活を続ける。その代わり、コロナ禍でも安全に妊娠・出産を行えるように情報を集めて、流行がひどくなったときのことも想定した準備を進める。

Cさん24歳の場合

希望
1.理想に近いお産ができるなら子どもは欲しいが、そうでないなら積極的に欲しくはない。
2.少なくとも5年は夫婦2人で暮らしたい。
プラン
ノープランでも問題なし。流行の状況が落ち着いたら考える。

いかがでしょうか。少し単純化しすぎた例ですが、優先する希望によって選択肢が変わることが伝わったら幸いです。