「理屈」×「楽しい」が一番すごい
【正垣】あのね、お客さんに値打ちのあるもの出したらお客さんが来るって理屈はわかるんだけど、理屈がわかってもダメなんですよ。楽しくなきゃダメなの。喜びがあるの。
理屈と喜びがくっつくとね、信じられるんですよ。あなたがサイゼリヤで働いて楽しい楽しいと言う、これは信じているんですよ。みんな理屈通りにやろうとするんだけど、仕事が楽しくないんです。あなたは楽しいからそこに違いがある。すごいものを持っているんですよ。
あなたが信じているのは何かって言ったら、真理なんだけど、たぶん自分でもわかってないの。だけどなんとなく、それを信じているわけ。だからそれがすごいんだよね。
【村山】noteの記事が出て2週間で堀埜社長がうちのレストランに来てくださって。めっちゃ嬉しくて。
【堀埜】会ってきました(笑)。
【正垣】すごいんだよ。だから全てうまくいっているの。
【村山】うちの店もコロナのとき、スタッフに「僕たちも休業しますか?」って言われて、話し合いました。コロナは何なのかっていうのをもう徹底的に調べて、こういうことを避ければ感染しづらいんだとわかったときに、店やろうって決めて。やってみた結果なんとなくうまくいっている感じなんです、今のところ。
それって僕自身がサイゼリヤで働かせてもらって、学んだことをうちのレストランに転換して、経営の基盤をつくる時間があったからこそ、今回乗り切れたなって思っているんです。やっぱり、めちゃくちゃ経費が下がるんです。
経験をムダにしなければ大成する
【村山】僕たちだけで楽しい思いをするのはもったいないので、日本中の個人経営の飲食店がサイゼリヤをマネすれば、すごいことになります。どこをどうしていったらいいのかを発信していきたくて。これをやりたくてしょうがないんです。
【正垣】そういう人が自然とこうやって出てくるんだよ。俺がやらなくてもな。
【堀埜】サイゼリヤの経験っていうのは役に立っているんだけど、実はその前の10年間ぐらい、ものすごく身になっているんだよね。それがなかったらサイゼリヤ来てもダメやった。全ての経験は、全部に生きてる。
【正垣】つながっているんだよな。
【堀埜】苦しい期間があったからこそ、観察力がめちゃくちゃ伸びて、サイゼリヤでいろんなものが見えてしまったという。ムダがないね。
【村山】すごい見えました、本当に、全部。
【正垣】だから自分が経験したことをムダにしないと、必ず大成する。成功する。ムダなことは一個もないから活かしてやるんだよな。