不撓不屈の精神で9年連続200本安打を達成
図を拡大
不撓不屈の精神で9年連続200本安打を達成

これはビジネスマンも応用できる。大事なプレゼン、大事な商談があるときに、データを集め、資料をまとめて、事前の準備に万全を期す。最高の体調、最高の心理状態で本番を迎えるためには、イチローのように1日単位でやるべきことをやり続けることが大切だ。

ルーティンワークを繰り返すのは楽しいことではない。イチローも「バットを振る作業なんて全然面白くない」という。それでも心を込めてバットを振るのは、「ヒットを量産するためには黙々とバットを振り続けるしかないことを知っているからだ」と語っている。

そもそもプロの仕事に面白いも面白くないもない。報酬を支払ってくれる人を満足させるのがプロの仕事。イチローは報酬者であるセーフィコフィールドのファンのために、最大最高のパフォーマンスを演じて感動を与えている。

ビジネスマンの仕事も同じだ。会社の商品やサービスを買ってくれる顧客を喜ばせるためにどうするべきかを考えれば、仕事の意味を見出せるのではないだろうか。

もう一つ大事なことは、報酬を最強のモチベーターにしないこと。金銭報酬は第三者が決めることで自分ではコントロールできないし、不況下ではいくら成果を挙げても報酬が上がらない場合がある。そこに価値観を求めたらモチベーションは上がらないし、結果を出し続けることなどできない。

すでに生涯使い切れないほどの収入を手にしているイチローが必死になってヒットを打とうとするのは、自分の才能やスキルを高めたいと思っているからだ。打率10割にどこまで近づけるか、理想の自分へのチャレンジ。イチローのように仕事を通じて自分をレベルアップさせる気持ちがあれば、仕事のモチベーションは維持でき、結果もついてくるはずだ。

※すべて雑誌掲載当時

(小川剛=構成)