商品の先にはお客の人生がある

<strong>ジャパネットたかた社長 高田 明</strong>●1948年、長崎県生まれ。大阪経済大学卒。74年、父親が経営する「カメラのたかた」入社。86年、独立し現在に至る。
ジャパネットたかた社長 高田 明●1948年、長崎県生まれ。大阪経済大学卒。74年、父親が経営する「カメラのたかた」入社。86年、独立し現在に至る。

いきなり売れるネタを探そうとしてもうまくいきません。ネタを探すことに躍起になるのではなく、目の前の課題を一つ一つクリアしていくことが大切です。課題というのは、目の前に常にあるものです。ある商品が100個売れたら、「なぜ1000個売れないのか」と考えれば、それが課題です。現状に疑問を持つことです。それを自分の努力や情熱で乗り越えていけば将来につながります。だから未来や過去のことよりも、目の前の課題が大切なんです。未来を変えていくのは今しかないんですね。

昔、ジャパネットのラジオショッピングが好調だったとき、ラジオ聴取者は5%程度と知り、残る95%の人に伝わっていないことに気づいてテレビに進出しました。テレビやラジオでお年寄りがあまり買っていないことがわかり、新聞チラシも使うようになりました。他社よりスピードを上げたいと考え、自社スタジオで番組を制作するようになりました。進化しようと思えば課題が見えてくるんです。その積み重ねが「今」です。過去の成功体験は捨て去ることです。

今、ジャパネットの業績が伸びていますが、好調なときは危機なんです。時代は常に変化していますから、課題も次々に出てきます。

データ一辺倒も課題を見えにくくします。100個売れていた商品が1000個に伸びたらデータ的には期待が持てそうですが、実は単にインフルエンザ特需で売れただけの「まぐれ当たり」かもしれない。一方、今は3個しか売れていないけれど大ヒットの可能性を秘めた商品もあるんです。それを見極める力もまた、目の前の課題を解決しながら試行錯誤で身につけていくものです。