1時間「1ユニット」でとらえ、会議も「1時間単位」を前提としている企業は少なくないでしょう。「確実に1時間で終わる」ならいいのですが、会議の準備をしたり、遅れてくる人がいたり、アイスブレイクをしたり、ちょっと話が長引いたりして、気がつけば1時間20分、トータル1時間半になっているケースもザラです。

30分と決まっていれば、開始のモタモタを減らす心理的効果もありますし、多少の延長があったとしても40~45分で完了します。これが日常となれば、時間管理はしやすくなります。

日本マイクロソフトのように、いきなり「会議は30分」とはいかなくても、「1時間を超えない」「1時間のなかですべてを完了させる」から始めてみましょうか。1時間を超えないタイムマネジメント。そこから、30分にステップアップしていってください。

また、会議そのものの時間だけでなく、会議を開催するため、多くの人に連絡をしなくてはならないスケジュール調整も社員のモチベーションを大きく下げます。マイクロソフトでは社員のスケジュール(予定)表が公開・共有されており、会議開催の調整がしやすいです。ITを活用し、調整や準備の手間を省いていきましょう。

その会議、必要? 見極める5つの要素

会議には「5つの要素」があります。

まずは「目的」。「決める会議」なのか、「意見を出し合う会議」なのか、「情報共有の会議」なのか。目的がクリアになると、「情報共有だけだったら、わざわざ集まらなくてもいいよね」と会議自体をなくせるかもしれません。

いかなる会議も、まず目的を確認しましょう。

2つ目は「インプット」。仕事とは、インプットを「成果物」「アウトプット」に変える行為です。会議も同じで、まず何をインプットするのか。ここをクリアにする必要があります。「議題」ももちろんインプットですし、事前に共有しておく資料や情報、当日みんなで共有した方がいい記事があるなら、それらもすべてインプットです。

この会議のインプットは何か。

これがあいまいなまま始まると、リードタイムすなわち「認識合わせ」に時間がかかります。「30分会議」や「1時間を超えないマネジメント」をする上で、インプットの整備は非常に重要です。

リモート会議を嫌がる人のなかには、「インプットが十分に与えられてない」状況がよく見られます。逆に言えば、十分なインプットが与えられ、その会議でどんな話し合いがなされるのかがきちんと想定されていれば、「リモートでも大丈夫だよね」「電話で十分だよね」となりやすい。

また「目的」と同じように、インプットが十分なら「あとはそれぞれが意見をチャットに書き込めばいい」なんてこともよく起こります。