「バフェット・ショック」で投資の常識が変わった
結果として、この点については、かねて「金価格は上がらざるを得ず、投資対象に組み入れるべきだ」と主張してきたコモディティのプロである私の考え方が、株式のプロであるバフェット氏よりも正しかったことになる。
私は投資家としてバフェット氏を誰よりも尊敬している。しかし、世界でも有数の投資家であるバフェット氏でさえも判断を間違えるのがいまのコロナ禍である。それだけ難しい時代にあるといえるが、そのような時代だからこそ、金という唯一無二の安全資産が身を守ってくれるはずである。
バフェット氏が宗旨替えをしてまで間接的に金を購入したという事実は、ある意味かなり重い。この判断が正しい結果につながれば、私がこれまで言い続けてきた金投資の重要性がバフェット氏の投資行動により、より明確に証明されることになる。
金に投資していない人は、バフェット氏とともに「いますぐ」行動に移してみるとよいだろう。むろん金への投資は、金鉱株ではなく、金に直接行ったほうがいいことは言うまでもない。
金投資や金に関する詳しい解説を知りたい方は、拙著『金を買え 米国株バブル経済終わりの始まり』(プレジデント社)をぜひお読みいただければと思う。今後の世界情勢や米ドルの動向、さらには米中対立の結末や金価格の将来見通しなどを知ることができる。