アメリカや日本などに届いた「ナゾの種」
新型コロナウイルスの感染が引き続き広がる中、アメリカをはじめとする各国に奇妙な問題が持ち上がっている。中国と疑われる国から国際郵便で、頼んでもいない植物の種子が個人宛に送られてくるというのだ。
誰が何の目的で送付しているのかよく分からない「ナゾの種」。Eメールの受信トレイに添付ファイル付きの意味不明な迷惑メールが届くのでさえ気持ち悪いのに、自分の住所・氏名が書かれた封筒が来ていたら驚くより不安の方が大きいのではないだろうか。
アメリカではすでに全米50州全てで到着を確認。カナダ、イギリスやオーストラリアでも受け取り例が見つかっているほか、これまでに日本にも届いていたことが分かっている。日本郵便は8月4日、一連の郵便物については開封せずに受け取り拒否をするようホームページ上で注意を呼び掛けている。
この種をまいたら毒性の強い植物が生えてくる可能性も否めず、処理を間違うと在来種を駆逐したり、人体に大きな影響を及ぼしたりするかもしれない。
「ナゾの種」の日本への流入は、新型コロナと同様、「水際対策」でしっかりと止めなければならない。しかし、そもそも送り付けてくる主はいったい何者なのか? そして、何の目的で主要国に種をまいているのだろうか。
アメリカは「中国から植物14種が届いている」と断定
今回の「ナゾの種」の報道は、7月27日ごろから米国メディアを中心に徐々に広がってきた。
比較的に早かったと思われる日本語の報道は、CNNの日本語版「『種子の入った不審な郵便物に警戒を』、米国の州が呼び掛け 中国から発送か」(7月28日)だろうか。これによると、全米の各州で、注文した覚えのない種子が入った郵便物が届いたという報告が住民から相次いで寄せられている。種子は中国から発送されていると思われ、州当局は侵略的外来種の可能性もあるとして、種をまいたり袋を開封したりしないよう警戒を呼びかけた。