大阪都構想、郵政民営化……執念のエネルギーは有権者に伝わる!

現在、安倍政権の支持率は下落傾向である。内閣支持率の浮き沈みは激しいので、その時その時の支持率に一喜一憂していても仕方がない。

橋下 徹『トランプに学ぶ 現状打破の鉄則』(プレジデント社)
橋下 徹『トランプに学ぶ 現状打破の鉄則』(プレジデント社)

ただ不思議なもので、政治家の執念のエネルギーは有権者に伝わるものである。

僕は2015年5月17日の大阪都構想の是非を問う住民投票において、反対多数の否決となり敗北した。僕は政治家を引退した。

しかし松井一郎現大阪市長や吉村洋文現大阪府知事は、その後大阪都構想の再挑戦に踏み切った。吉村さんには、僕が大阪維新の会代表だった時に、僕直轄の大阪都構想戦略チームのリーダーを務めてもらった。

住民投票が反対多数で否決となった瞬間、吉村さんは目を真っ赤にして泣いていた。その悔しい思いは吉村さんの胸の奥のマグマとなった。

(略)

2019年4月、松井さんと吉村さんは、当時の知事職・市長職を同時に辞任し、そしてお互いに知事職・市長職を入れ替える、ダブル・クロス選挙を仕掛けた。

そのときメディアやインテリたちは「選挙を私物化している!」と猛批判した。大阪中で大騒ぎとなった。

大阪都構想を前に進めるか、終わらせるかの二択の選挙。

結果は、松井さんと吉村さんの圧勝だった。

まさに大阪都構想に再挑戦するという二人の執念が有権者に伝わったのだ。

(略)

安倍さんも、憲法改正に向けての執念をぜひ有権者に示して欲しい。有権者は政治家の熱に動かされる。これをポピュリズムだ、大衆扇動だとインテリたちは批判するであろうが、国民の権利・自由を奪わない限り、政治家は自らの執念のエネルギーで有権者を動かしていくべきだ。

小泉純一郎元首相の郵政民営化にかける執念もそのようなものだった。

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(ここまでリード文を除き約2600字、メールマガジン全文は約1万2900字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.211(8月11日配信)の本論を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【憲法改正「成功」へのステップ】安倍さん、政治家の執念は必ず有権者に伝わります!》特集です。

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