9月28日、「予算編成の在り方検討委員会」で複数年度予算が議論された。複数年度予算9月、国家戦略担当相の菅直人氏が「複数年度予算」の導入を公言して話題となった。複数年度予算とは、中期的な財政運営のフレームワークで、現在の単年度予算という法的な拘束力を維持しつつ、複数年度にわたり歳出総額をコントロールする予算システム。一般企業でいえば中期経営計画のようなものだと考えればよい。

複数年度予算の最大のメリットは、無駄な歳出を減らせることだ。単年度予算では、年度末に予算をむりやり消化することになりやすいが、複数年度であれば残った予算は次年度に回せる。また、今までは省による予算の分捕り合戦が行われてきたが、省ごとに歳出枠の上限ができるため、各省が自ら財源を見つけるか、省内の他の予算を削る努力をするようになる。