例えば、「今気になっていること」をテーマに連想してみましょう。「今気になっていること」と言えば、「話し方」。「話し方」と言えば、「落語家」「政治家」「お笑い芸人」……。

この中から一つピックアップして、「落語家」と言えば、「千原ジュニアさんの落語がおもしろい」「桂枝雀さんのうどんの食べ方は芸術」「落語家ではないが神田伯山さんの話力はすごすぎる」……。さらに一つピックアップして、「千原ジュニアさん」と言えば、「お笑い芸人」「吉本興業」「兄弟」「大喜利」……。

このように「○○と言えば」を使うと、いくらでもキーワードが出てきます。

雑談の一流は、話のネタをその場で広げる

この「○○と言えば」を雑談に応用するとどうなるか? 例えばあなたが、「最近ダイエットしててさ~」と言われたとします。

あなた「ダイエットと言えば、今、流行りのダイエットってあるの?」
相手「炭水化物を抜くのが流行っているよ」
あなた「炭水化物と言えばどんなもの?」
相手「ご飯とかパンとか」
あなた「パンと言えば小麦だよね。うどんとか麺もそう?」
相手「そうだよ」
あなた「小麦と言えば結構食べるシチュエーションあるよね?」
相手「そうなんだよ。結構あるから大変で……」

わかりやすく「○○と言えば」を連発しましたが、「ダイエット→炭水化物→パン→小麦→シチュエーション」というように、「一つの情報から話を拡散していくことが可能」ということです。

ロジカルシンキングで言うロジックツリーです。一つの情報から、違う情報が現れ、その情報からまた違う情報が現れる。このように連想していくことで、話のネタは尽きることがありません。

「○○と言えば?」と質問されると相手も話しやすく、雑談はスムーズに広がっていきます。ぜひネタ連想法を使って、その場の状況に合わせた最適なネタで会話を広げてみてください。

Road to Executive:一流は、その場でネタを拡散させる
☑ネタ連想法を使って無限に会話を作り出す

三流は「深く考えないと答えられない質問」をし、二流は「アバウトな質問」をする

【③質問の質】

雑談とは「雑=とりとめもない」「談=話」と書きます。「談」は言うに炎。話すことで会話に火を灯していくことを意味します。つまり、会話の中身よりも、話しているときの「心地よさ」「温かさ」「盛り上がり」を通じて人間関係を深めていくスキルです。

では、逆に「心地よくない空間」とは、どういった空間でしょう? 人間の脳は、考えると強烈に脳内エネルギーを消費します。皆さんも、テストで難題を解くときや、仕事で解決策が見えないとき、相当頭を使いませんか?

「頭を悩ます」という言葉がある通り、深く考えれば考えるほど、人間の脳は疲弊していきます。つまり、相手に深く考えさせるような質問を連発すると、相手の脳はフリーズし、心地悪さを感じて会話が止まってしまうのです。