麹町ファン切望? の候補者分析

7月5日投開票の東京都知事選は、現職の小池百合子知事の圧勝予想が報じられている。新型コロナウイルスの感染者がいまだ2桁に上り、「第2波」の到来も見込まれる中で「都知事選なんて関心ない」「選挙や投票時の“3密”は大丈夫なのか」と思われる人々もいるだろう。だが、コロナ禍で実施されている地方選は少なくなく、告示(6月18日)後は粛々と選挙戦をスタートせざるを得ないのが現実だ。

東京は、ロンドンやニューヨークに倣って、コロナウイルスに最前線で取り組む医療スタッフへの感謝と支援の気持ちを込めて、街のシンボルマークをブルーにライトアップ
写真=iStock.com/Ryosei Watanabe
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メディアによっては小池氏と、れいわ新選組の山本太郎代表による「事実上の一騎打ち」と報じたり、過去2度の都知事選出馬で知名度を高めた元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏を含めた「三つ巴の戦い」にフォーカスを当てたりする記事が見られている。巨大都市・東京の選挙は無党派層が多く、その予想は難しいとされるが、今回は「麹町ファン」が切望しているだろう主要候補予定者の分析と批評をしてみることにした。

小池氏に限らず、現職首長が選挙で強いのは全国的な傾向だ。特に1期目の4年間が終わり、再選を目指す知事は「横綱」と言えるほど優位に立つ。東京都も例外ではなく、初代都知事の安井誠一郎氏が終戦直後の1947年5月から3期12年、次の東龍太郎氏は2期8年、美濃部亮吉氏は3期12年、そして鈴木俊一氏が4期16年と続いてきた。