パチンコ店に密接と密集はない上に、換気水準も高い

冒頭でも述べたが、果たしてそのイメージは本当に正しいのだろうか。ただなんとなく事実を知らず危ないという勝手なイメージを持っている人が多いのではないだろうか。そのイメージに反して、パチンコ店は感染するリスクは低いと私は思う。

なぜなら、パチンコ店は換気設備もしっかりしており、人同士で向き合うことも無く、密着することも無く、会話することも無く遊技することが可能であるからだ。実際にパチンコ店では今年の4月になるまでは喫煙が可能であったがゆえに、換気設備が整っており、換気が1時間に6〜7回程なされている。これは商業施設の中でも非常に高い水準の換気回数である。

また、1人1台のパチンコと向き合うことで、密接することはない。施設全体の体積から考えた密集度合いも低い。さらに、会話等はほとんどしないため、他人との接触や飛沫も少ないのだ。

そして、実際にクラスターも発生していない。このような事実がありながら、まだパチンコ店は危険だと言い切れるのであろうか。他のさまざまな商業施設に比べ、あきらかに感染するリスクは低い方なのではないか。無論、感染する可能性がゼロとは言い切れない。しかしそれはどこであろうと同じである。

遊技を終えた客がパチンコ台から離れるとすぐに店員が…

先日私は、営業を再開したあるパチンコ店を少しのぞいてみたのだが、そこでの対策に驚いた。まず、そのパチンコ店の3カ所ある出入り口全てにアルコール消毒液を置いていた。そして、ソーシャルディスタンスを保つためにパチンコ台を1台ごとに停止するいわゆる間引き営業をしていた。さらにパチンコ1台ごとの両脇には透明のパーテーションで仕切りを作り、飛沫等の対策をしていた。また、遊技を終えた客がパチンコ台から離れるとすぐに店員がそのパチンコ台のハンドルや椅子をアルコールで入念に消毒し、それが終わると消毒済みの札をパチンコ台の上に置いていた。

それだけではない。店員が店内の自動販売機の取り出し口、釣り銭返却口に至るまでアルコール消毒をしている姿を目にした。さすがに恐れ入った。営業再開からここまで万全の対策をしているのだ。無論、店員は全員マスクを着用していたのだが、利用客においても全員マスクを着用していた。どうやら利用客の意識も高まっているようだ。

また、朝の入場抽選においても、並びの密集を回避するために、スマートフォンのアプリで並ぶことなく抽選をして、密にならないように時間をずらして入場するといった方法を導入しているパチンコ店も増えてきている。ここまでさまざまな対策を講じているパチンコ店をリスクが高い、危険だと判断するのはいささか軽薄ではないだろうか。