サッカーの長友佑都選手で話題に
私が指導する〈体幹バランストレーニング〉は、「コア(体幹)」「バランス(筋力)」「アジリティ(敏捷性)」という3つの能力を高め、ケガをせず、強く、速く、うまくなるためのプログラムであり、「コバトレ」と呼んでいます。
体幹トレーニングといえば、サッカーの長友佑都選手(ガラタサライ)が有名です。彼がヘルニアのためプレーすることができなかった大学時代に出会い、一緒にトレーニングを重ね、いまではすっかりケガに強くなりました。たとえ故障してもすぐに回復して戦線に復帰し、周囲を驚かせています。
また最近では、10歳から体幹トレーニングを一緒にやってきた久保建英選手(マジョルカ)が、18歳でこれから肉体が発展していく中でも本場スペインの屈強な選手たちを相手に奮闘しています。しかも彼は、これまで大きなケガをしたことがありません。
体幹のトレーニングは地味ですし、即効性があるものではありません。だからこそ、地道にできるかどうかが大事。一流のスポーツ選手はその点がやはり秀でています。
バランスが整い、自由自在に動く体になる
しかし体幹バランストレーニングは、スポーツ選手だけのものではありません。
私はもともと医療人としてキャリアをスタートしました。そのため、一般の方の体をたくさん見てきました。体幹バランストレーニングとは、体の外側の筋肉(アウターマッスル)と内側の筋肉(インナーマッスル)のバランスを整え、調和し、ケガなく日々健康かつ豊かに暮らしてもらうための方法論です。そのため、むしろ一般の人にこそどんどん取り入れてもらいたいと思っています。
「体幹(コア)」とよく聞きますが、これは体のどの部分かというと、腹筋や背筋のことではなくて、簡単にいえば「胴体」のことです。頭、腕、脚以外の体の中心部を指し、背骨を中心にした骨格と、インナーマッスルからアウターマッスルまで十数種もの筋肉で構成され、自分の体を支えてくれています。
一般の人であれ、スポーツ選手であれ、体幹バランストレーニングを通して体の軸が整うと、動きが安定し、思うがままに動かせるようになります。ケガもせず、治療の必要もない、若々しいしなやかな体を手にできます。
そう聞いたら、やらない手はありませんよね。