片足立ちで自分の体を10秒間キープできる?
読者の方々にも、いますぐ簡単に実践できる「体幹力チェック法」があります。さっそくですが、次の2つの動きを実践してみてください。
①片足立ちで10秒間キープできますか?
片足を上げ、膝をおへその高さまで上げ、両手を添えて直角に保ってください。片足立ちの状態で、頭から軸足のかかとまでを真っすぐにしたまま、体の軸がブレないようにキープします。
②しゃがんだ状態でおしりを地面につけずに10秒間キープできますか?
両手を顔の前で合わせてしゃがんでください。背すじを伸ばし、頭を下げずに前を向いてキープします。
さあ、どうでしたか? 10秒間グラつかずにピタッと止まっていられましたか? 止まっていられたら、初級編はクリアです。あなたは体幹の力がある程度あるといえます。
できなかった人も、がっかりする必要はありません。
今回『実践! 体幹バランストレーニング』という本に、写真と動画で「実践編」メニューを紹介しています。こちらをご覧いただき、初級からアスリートレベルまで試して継続してみてください。必ず体幹はより強くなり、バランスが整い、体をピタリと止められるようになります。
骨盤を水の入ったバケツとしてイメージしよう
より具体的に体幹の働きをイメージしてもらうとしたら……。そうですね、骨盤のことを「水がたっぷり入ったバケツ」だと想像してみてください。強い体幹に支えられていれば、バケツは水平に安定し、水はこぼれません。しかし、左右にバランスが崩れてバケツを多くゆすったら、水はこぼれてしまいますよね。
体を動かすときに「骨盤を安定させる」とは、バケツが水平のままブレない状態になっていることで、これが「体幹が強い」状態なのです。
体幹を強くするために行う「体幹トレーニング」も、「筋トレ(筋肉トレーニング)」といわれるトレーニングの一種であることに違いありません。
ただ、一般的な腹筋、背筋のトレーニングや器具を使ったウエイトトレーニングは外側のヨロイをつくるトレーニングで、「アウターマッスル」といわれる、外側の筋肉を鍛えるためのものです。
一方、体幹トレーニングは「インナーマッスル」を鍛えます。インナーマッスルは、ヨロイの中のコルセットをイメージしてください。コルセットでしっかり体を支えたら、胴体は安定してブレにくくなりますよね。まさにこのような状態を自分の体で作っていくわけです。