「ダメ!」と言わなくてもいいことは結構ある
男の子って、特にママから見ると、困ったことばかりしませんか。
わが家の息子たちもそうでしたが、突然走り出したり、見失って迷子になったり、気が付くと木に登っていたり、いろんなものを拾ったり、持って帰ってきたり、水たまりの中を歩いたり。そのたびに「ダメ!」「なんでそんなことするの!」なんてどなりつけてしまう。親から見るととても突拍子もないことだったりして、びっくりしたり、困ったり。でも、男の子は、自分が感じたままに動いているのです。
もちろん、危険なことや友だちを傷つけるとか、絶対にダメなことは「ダメ!」「やめなさい」と言う必要があります。でも、ちょっと広い心で見ると、「ダメ」と言わなくてもいいことがきっと見えてくるはず。
「ダメ」と言わなかったら、男の子の困った行動のもうちょっと先に、面白いことが起こっているかもしれません。
男の子のワクワクドキドキの体験を、親も一緒に楽しんでみませんか。
「お尻を叩くのならいい」は大間違い
よかれと思って、困った行動を止めるために、困った行動を今後しなくなるようにお尻をたたく。頭をたたくのはよくないけれど、お尻なら柔らかいしダメージも少ないんじゃないかとか、いろいろな理由をつけて、お尻をたたいていませんか。
3歳半のときにお尻などをたたかれていた子が5歳半のときに「落ち着いて話を聞けない」「約束を守れない」などの問題行動を起こすリスクが高いという研究結果が報告されています(藤原武男・東京医科歯科大学教授らによる研究結果2017年)。
つまり、子どものお尻をたたくことは、子どもの行動をよい方向に導いていないばかりか、子どもの成長・発達によくないことが起こり、子どもの未来にまでも悪影響を与えてしまうことになるのです。
もし子どもをたたいていたとしたら、今このときから「たたかない」と決めましょう。
子どもの手をたたくのも同様です。「この手がいけないんだと、子ども自身を否定しているわけではない」というパパやママがいますが、手も子どもの大事な体の一部です。