IT化を進めれば進めるほど、人と人とのコミュニケーションが密になる。そんな奇跡的な職場がある。雑談の中からアイデアが噴出し、組織横断的なプロジェクトが自然と生まれる職場を徹底解剖する。

話し声や笑い声が絶えない職場は生産性が高い

 IT技術の進歩に伴い、オフィス環境も日々進化を遂げている。フリーアドレスとユビキタスが融合した斬新なワークスタイル「クリエイティブオフィス」を、情報社会におけるコミュニケーション研究の第一人者、東京工芸大学芸術学部基礎教育・大島武助教授とともに検証する。

「クリエイティブオフィス」の開発元、日本コムシスITビジネス事業本部では、スタッフ全800名が、2004年からこのワークスタイルを導入している。事業本部のドアを開けると、フロアいっぱいに4人掛けテーブルがランダムに設置され、それぞれ自分のノートパソコンと携帯電話を手に思い思いの席に着き、仕事に取り組んでいる。パーティションがなく、机上はすっきりとしており、視界を遮るものはない。熱心にパソコンのキーボードを叩き、1人黙々と仕事をしている人もいるが、2人が並んで座り、1つのパソコンを見ながら話し合っているシーンが目につく。その後ろに立って2人の話に加わる上司らしき男性の姿もある。いくつかのテーブルには大型ディスプレーが備えられ、打ち合わせが行われているようだ。ザワザワとした話し声や笑い声がフロア内に響き、闊達な空気に満ちている。