経営層は、実際には現場を把握しているのだが、現場は「上は理解してくれない」との強い不満を持っている。なぜこのような深い溝はできるのか。そして、どうすれば埋めることができるのか。その答えは数字の話ばかりになりがちな、「営業会議」に隠されていた。

目標を共有してもなぜ現場とトップは歩み寄れないのか

社長 「われわれ経営陣はこのような考えで営業方針を立てている。ところが現場は、われわれの意図をなかなか理解しようとしない。まったく、どうして伝わらないのか……」

営業マン 「うちの会社はやることが場当たり的で、ライバルの後手にまわることが多い。それは現場の声が上に届いていないから。もう何を言ってもムダだと諦めていますよ……」

私は営業に特化したコンサルティングおよびトレーニングファームを主宰しているので、経営者や現場の営業マンから営業に関する話を聞かせていただく機会がたいへん多い。そのなかで常に気になっているのが、たいていの会社で、双方の口から冒頭に紹介したような“嘆き節”が飛び出してくるということだ。社長など経営層と現場の営業マンとの間には、どの会社にもほぼ共通して、このような意識のギャップが存在しているのである。