部員たちが動画編集した「ダンスリレー」

顧問である氷室教員は、部員たちに次々と課題を出した。振り付けのチャレンジ、ダンスリレーなどである。

ここでは、ダンスリレーについて紹介しよう。彼女はダンスの実演を自撮りして、YouTubeにアップした。動画を見るとわかるが、彼女は最初に送った部員Aには、実演ダンスの動画とともに、その解説動画を送った。

それを受け取った部員Aは氷室顧問の解説動画を見ながら練習して、実演の動画を自撮りした。加えて、氷室顧問が行ったように、次に送る部員Bのために解説動画を自分で作った。こうした形でどんどん次の部員にダンス動画をリレーしていったのである。

動画の編集は、部員一人ひとりがやってくれるという。今の生徒たちの世代は、まさにデジタルネイティブ世代だ。YouTubeなどで動画を数多く見ていることもあり、動画に対するイメージが豊富で、編集の仕方も知っていたのである。

「世界中の仲間とダンスリレーをしたい」

彼女は現在、オンラインで技術指導をし、メンターにもなっている。女子部ダンス部の顧問も部員たちも、新型コロナウイルスの騒動が終息するまでは長丁場になるだろうと予想しているという。

そんななかでも、部員たちは「世界大会で仲良くなった、海外のダンサーたちも自粛しているのはみんな同じ。私たちのメッセージを英語で送り、彼らに呼びかけて、ワールドワイドにダンスリレーでつながっていくような動画を作りたい」という希望を話し合っているそうだ。

オンライン部活に成果が見えたのは、顧問と部員たちの間にしっかりとした信頼関係ができていたからだろう。昨年、アメリカで開催された世界大会に高校ダンス部として初めて出場できたこと。世界大会に出場するために、日々、猛特訓を重ねる中で信頼関係が確実に育まれてきていたからだろう。

その信頼関係でしっかりとつながっていれば、オンライン部活を通じても、顧問と部員たちの心は一つになり、アメーバのように夢と希望が膨らんでいくのである。

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