東横イン・アパホテルに続け、ラブホテル!

それでは、観光客にシフトしたホテルが多い関西はどうだろうか。

「サンテレビジョン」という関西のローカル局には、古くは「おとなの子守唄」「今夜もハッスル」「おとなのえほん」など、数々のお色気深夜番組を生み出してきた“伝説のエロ枠”というものがある。その“伝説のエロ枠”の企画制作を長年担当しているダイフク企画の吉田氏に、関西ラブホの景気動向を伺った。

「全体的には良くないけれども、一般客を大切にしていたホテルは持ち堪えています。むしろ、売り上げが伸びているホテルもあります」

世の中の情勢や景気、災害など、状況が厳しい中でも、それらに左右されず、売り上げを伸ばすラブホテルがある。勝ち組負け組の二極化が進んでいるが、最後に勝つのは、やはり、「顧客に愛され続けるホテル」だ。

災害時には、自主的に客室やお風呂を市民に開放したラブホテルもある。厚生労働省は4月2日、新型コロナウイルスの軽症、無症状の感染者に対し、状況によっては自宅や自治体が借り上げたホテルで療養してもらう考えを明らかにした。

ホテルの借り上げ費用は、新型コロナの緊急経済対策の財源を裏打ちする補正予算案へ盛り込む方向だという。

東横インは新型コロナウイルスの軽症、無症状の感染者を収容すると発表した。アパホテルも、全面的に受け入れる意向がある旨を伝えている。

ラブホテルは、建設時に学校や病院など公共施設から200メートル以上の距離を置くという規制はあるが、繁華街から近く、何かあれば近隣の病院から医師や看護師が駆けつけることができる距離にあることが多い。入浴設備も整っており、ルームサービスでの食事も可能だ。最近では大きな窓のあるラブホテルも増えているから、換気だって問題ない。

たとえば今回、大阪府は100室以上の一棟単位で貸し切れることを借り上げの条件にしていた。今後、さらなる感染拡大にともないこの条件も変わるかもしれない。客室数の少ないラブホテルでも、従業員の安全を確保できるのであれば、患者の受け入れ、医療従事者の宿泊について、喜んで挙手するオーナーも出てくるはずだ。

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