せめて与党・野党を問わず減税派議員は、日銀人事に反対票を
仮に今回減税に失敗した場合、今後、消費減税は未曽有の経済危機の時ですら選択できなかった政治的な禁忌として扱われていくことになるはずだ。緊急時ですら手も足もでなかったことは平時では尚更難しいものとして記憶されてしまうことになる。むしろ、それが狙いで一連の与党内でのプロセスが行われているのではないかと穿った見方をしたくもなるものだ。
せめて与党・野党を問わず減税を主張している国会議員は、政府が示した日銀人事に反対票を入れることくらいの筋を通したらどうだろうか。この人事は目先の経済対策だけでなく、今後5年間の金融政策の方向性を左右するものだ。党議拘束を理由に減税派の国会議員らは過去に増税を支持した人物に対して賛成票を入れるなら、表面上は減税派だけれども本音は増税派とみなされても仕方ないだろう。
世論調査では国民が経済対策として求める政策は消費税減税が圧倒的だ。今、試されていることは、国会議員が消費減税を求める国民の真の代表であるか否かということである。誰のため・何のための政治なのか、明確になる瞬間だと言えるだろう。