人間・安倍晋三(65)にコロナに立ち向かう「熱量」を感じない理由

5.鬼気迫る「すごみ」を見せよ

佐々木紀(はじめ)国土交通大臣政務官は、4月4日、ツイッターで外出自粛要請中でも高齢層が外出しがちだったなどとする他人の記事を引用し、「国は自粛要請しています。感染拡大を国のせいにしないでくださいね」と発信した。

「発信している。でも言うことを聞かない人がいる」と言いたいのだろうが、それを本気で伝える努力をしているのだろうか。首相にしても、都知事にしても、まだまだ「鬼気迫る危機感」が伝わってこない。

全身から。顔の表情から。言葉以上の「気」「エネルギー」が伝わらなければ、人の心は動かない。生死を分ける戦いにおいて、司令官は「すごみ」をまとわなければならないのである。

2020年4月6日、新型ウイルス肺炎が世界で流行 安倍首相、緊急事態宣言を発令へ
写真=ロイター/アフロ
2020年4月6日、新型ウイルス肺炎が世界で流行 安倍首相、緊急事態宣言を発令へ
6.リアルな言葉で語りかけよ

最前線に立つ者だからこそ抱く危機感を、国民に肌で感じてもらうためには、リアルな声を伝えなければならない。そのためには現場の人間に語らせるのがいちばんだ。

3月23日の都知事の会見を見ていて、筆者の思わず戦慄せんりつしたのは、大曲貴夫国立感染症センター長の短いコメントだった。

「8割の人は軽い。2割の人は入院。5%は集中治療室必須。話せていた人が数時間で悪化する。やっぱりかかっちゃいけない。ぼくは強くそう思う」

医師、患者、病院スタッフ、そういった現場の「リアルな声」は、最もシンプルで強い。若者に届きにくいというのであれば、若い患者の声を伝えればいい。

「説明」では人は動かない。語り掛けや対話の中で、自ら気づきを得たときに、人の行動はようやく変わる。「私、言いましたから」では何の意味もない。ひとごとにさせないためにあらゆる手を尽くす必要がある。

7.引き出しを分けて、ラベルを貼れ

「官僚式」のさらなる大きな特徴は、詰め込み主義だ。話す内容に抜け漏れがあってはならぬと、あらゆる情報を羅列する。そのため聞き手はポイントがわからなくなり、混乱する。

情報を種別ごとに引き出しにわけ、要点をラベルとして、貼っておく。「まず、感染対策について申し上げます」「教育についてですが」「経済対策について」と整理すべきだ。情報の取捨選択・優先順位付けをすることで、お皿にごちゃまぜ、てんこ盛り状態を回避しなければならない。

他にも挙げていけばキリはない。あの左右のプロンプターを交互に見て読み上げるスタイルもやめてほしい。国民の目をしっかり見て、真摯しんしに向き合い、自分の言葉で語ってほしい。「人間・安倍晋三」として国民に相対すれば、その気持ちは必ず伝わるはずだ。そのためには「官僚式」を即刻やめるべきだ。

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