不安になった夫が「不倫を暴露」

【Case2】不倫相手から妻の元へ舞い戻ってきた夫

「オレ、コロナに感染したかもしれない……」と覚悟を決めて妻に打ち明けた、と話すのはBさん(42歳)。Bさんには4歳年下の妻と小学生の長男がいる。週末、自宅で静養していたにもかかわらず微熱が下がらないBさんが、自分が新型コロナウイルスに感染したのではないかと不安になったのには理由があった。

じつは、Bさんは同じ職場で働く20代の既婚女性の部下と半年前からW不倫の関係を続けていた。Bさんは今回のコロナ騒動ではじめて、不倫相手の夫が、病院関係の仕事をしていたことを知ったという。不倫相手の夫が新型コロナに感染したという事実はなかったが、Bさんは長引く体調不良から「ひょっとすると不倫相手を経由して、自分も感染したのでは?」と思い込み、妻に洗いざらい打ち明ける決心をしたのだった。

「自分に一番親身になってくれる人」を再確認

部下と不倫をしていたことを白状し、謝罪した瞬間のBさんの本音は「離婚されても仕方がないとあきらめていた部分もあった」。

ところが、妻はBさんの予想に反し、不倫について一切とがめるようなことは言わず、「今は子どもと私のためにも、元気になることだけを考えて。あなたは私たちにとって大事な人だから」と涙を流したとのこと。「妻の態度を見て、自分のしたことを激しく後悔しましたね。こんなにいい妻がいるのに、どうして浮気をしてしまったんだろう、って」とBさん。

その日に行った病院で、Bさんは「風邪でしょう」と診断。帰り道、付き添ってくれた妻からは「元気になったら、不倫相手とはきっちり別れるように」と厳しく言い渡されたという。

何かが起こった時、「誰がいちばん親身になってくれるか?」を考えるのも、離婚を踏みとどまる考え方のひとつ。たとえ新婚当初の熱量を保つことはできなくても、自分のことを親身になって支えてくれる人の存在は唯一無二なはず。不倫相手が、これまで続けてきた結婚生活を壊してまで一緒になる人かどうか、もう一度考えるべきだろう。