「地域コミュニティー」の代替の場になっている
大型施設でもなく、唯一そこにしかないマシンなどがあるわけでもないので、遠方からわざわざ訪れる場所ではないでしょう。しかし、それこそが強みなのです。
近隣の方が通いやすいところ、たとえばスーパーが近くにあって、女性がついでに通えるようなところがメインの出店先のようですが、ときどきかなりの田舎に出店しています。住宅街やロードサイド、商店街のはずれなど、「そんなところにあって儲かるの?」と首をかしげたくなるエリアにも出店しているのです。
なぜそういったエリアに出店しても成功しているのか、考えられる理由は、地元の女性たちのコミュニケーションの場として成り立っているからではないでしょうか。公民館のような地域コミュニティーの場は、徐々に減っていると思います。地域のイベントや集まりなども減少傾向で、地方であっても隣に住んでいる人を知らない場合が珍しくなくなってきています。
地方都市にもどんどん出店できる
そんなとき、カーブスのような店舗があるとそれがコミュニケーションの場になると思います。激しい運動ではないですから、みんなで集まって楽しく汗を流し、おしゃべりしながら過ごす。同世代の女性、しかも近隣の方ばかりですから、話も弾むはずです。地方は都会より娯楽があるわけではないので、カーブスに通うのが1つの娯楽となっているのです。
そうであれば、過疎化が進んでいる地方都市にもどんどん出店が可能ということです。
わざわざ家賃の高い都心に店舗を集中させなくても、若い世代が少ないエリアで商売になるわけです。ターゲットの徹底した絞り込みと商圏を意識した出店戦略によるカーブスのビジネスモデルは、少子高齢化が進むこれからの時代には非常に秀逸であると言えるでしょう。