小学生のときから、自作の喜劇で友達をたのしませていたという。だがある日、「自分がおもしろいことをやるより、裏に回って誰かを動かしたほうが、もっと笑わせることができる」と気づく。小学生にして、ショービジネスのなんたるかを理解したのだ。そこで脚本や演出など、裏方に徹するように。「昔から、適材適所に人をはめていくのが好きでしたね」。衣装係や会計係まで友達に割り振っていたというから本格的だ。

人の特性を見抜く能力は現在も健在。その一例が、大河ドラマ『新選組!』の近藤勇役に香取慎吾を抜擢したこと。“慎吾ママ”と新選組局長のギャップに、世間は当初、戸惑ったが、三谷に迷いはなかったらしい。